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真の「認識力」とは何か?

 

《幸也の世界へようこそ》《幸也の言葉》《祈りの言葉》 → 《真の「認識力」とは何か?》

 

 

私たちは 日々の生活でたくさんのことを認識しています。
いや より正確には たくさんのことを認識しているつもりになっています。
というのは 「何を認識しているのか」「何を認識していないのか」
「どう認識しているのか」「他人は同じに認識をするのか」
などといったことを認識している人はほとんどいないからです。

私たちの多くは 日々「ボー」っと生きています。

しかし 「認識力」と「創造性」を高めることが
人間としての本来の生き方なのです。
なぜならば 宇宙そのものの意識というのは究極の創造性と認識力であり
その宇宙そのものの意識と同じになることを目指して
宇宙の中での(永遠に近い長い)成長を生きているのですから。


☆ 宇宙意識の認識力

では (私たちが目指している)宇宙意識の認識力とは どういうものなのでしょうか?
宇宙とは波動体であり つまり宇宙というのは実に様々な波動の集合体です。
宇宙意識は 宇宙の中の全ての波動を認識しています。
宇宙の中の様々な波動の中で ごく一部が「物質波」として物質を形作っています。
物質としての宇宙は 宇宙球を形作っていて
その直径360億光年の大きさの宇宙球の中に 銀河が三百億あり
それぞれの銀河には 恒星系が二千億あり
それぞれの恒星系には惑星が十二ずつあります。
宇宙意識は そのような宇宙球の中の全てを把握しています。
それぞれの恒星や惑星の状態。
それぞれの恒星や惑星で生きている生命の状態。
あなたが日々何を考えて生きているのかも把握しています。
とにかく 宇宙球の中の全ての存在の在り方を認識し把握しています。

しかし それは物質のことであって
波動の集合体である宇宙の中で
物質波動はごくごく一部にしか過ぎません。
そして 宇宙のほとんどを占める非物質波動の全てをも 宇宙意識は認識しています。

そのような宇宙球が 大宇宙の中には一億ほどありますが
究極の宇宙意識とも言える「根源意識」は それらの全てを認識し把握しています。

私たち人間は 自分自身のことでさえ どのくらい認識できているでしょうか?
例えば 病気になっても何を認識できているでしょうか?
認識できていないからこそ 治せないのです。
それなのに 宇宙意識は 宇宙の中の全てを認識し把握しているのです。
これがどれ程に凄いことか分かるでしょうか?


☆ 認識しているつもり

宇宙意識の認識力に対して 私たち人間はほとんど何も認識していません。
この「ほとんど何も認識していない」ということを認識することが
人間として宇宙の中で成長していくに当たっての出発点となるのです。

その「認識していない」というのは 範囲のことだけではありません。
「どう認識しているか」ということでもあります。
私たちは 日々の生活で何かを認識しているつもりでも
実はそれは 自分の「知識」「観念」「思い込み」というフィルターを通して
自分の外のものごとを受け止めているのです。
ものごとを「ありのまま」に受け止めているのでは無いのです。
そして それらの自分の「知識」「観念」「思い込み」というのは
一体 どこからどうやって「自分のもの」になってのしょうか?
それは 地上に生まれてから今までに 身の周りから取り込んだものです。
つまり ほとんどは「他人の情報」を自分に取り込んで 自分の意識に書き込んだものなのです。
その「他人の書き込み」を 多くの人は「自分の意識」だと思い込んでいます。
「自分の知識」「自分の観念」「自分の思い込み」だと思っているそれらの多くは
「他人が書き込んだ知識」であり
それを元にして自分の中で構築した観念であり 
「他人によって書き込まれた思い込み」なのです。

そういうフィルターを通して取り込んだ外からの情報を
私たちは「自分が認識している」などと思い込んでいるのです。
更には 認識以前の反応も多くあります。
外からの刺激や情報に対して 「反射的に反応する」
つまりは 自分の中に取り込んでいないのですけれども
でも 本人は「認識している」と思い込んでいるのです。
例えば 他人に何か言われて 反射的に反論することがあります。
その時に 相手の意識は認識しているのでしょうか?
なぜ 相手はそういうことを言ったのかを認識しているのでしょうか?
多分していません。
その時に なぜ自分はそのような反応をしたのかは認識しているのでしょうか?
多分していません。
ただ 反射的に反応しただけです。
結局は 何も認識していないのです。

私たち人間は 自分自身のことも含めて
宇宙の中で ほとんど何も認識できていないのです。


☆ 認識は判断しない

もう一つ 多くの人が思い違いをしているのは 「認識」と「判断」との違いです。
「認識」は「判断」ではないのです。
更には 多くの人が「判断」=「価値判断」だと思っています。
ものごとを「良い/悪い」「好き/嫌い」「正しい/間違い」というように価値判断しています。
しかし これは「認識」とは違うのです。

認識とは「ありのままに捉える」ということです。
そこには 価値判断はありません。
価値判断は 何を基準に判断しているのでしょうか?
価値判断こそが まさに先述した「知識」「観念」「思い込み」という
他人によって書き込まれた情報を元にして自分の中で構築した
自分のフィルターを通したものなのです。

「良い/悪い」ではありません。ただ そういう状態なのです。
「好き/嫌い」ではありません。ただ そういう状態なのです。
「正しい/間違い」ではありません。ただ そういう状態なのです。
そのように フィルターを通さない 色付けしないものごとの捉え方が
本当の「認識」なのです。
(「中立の見方」とか「公平な観察者」という言い方をします。)


☆ 認識力を高める

では 宇宙の中での成長として 認識力を高めるにはどうしたら良いのでしょうか?

本当は 私たち人間以前の 鉱物/植物/動物たちは
人間よりもはるかに高い認識力を持っています。
これば「敏感」という言葉でも言えます。
彼らは 言語を通さないでものごとを受け止めています。
人間は 「自分が」という思いと 「言語を使って考える」という二つによって
物事をそのままに受け取ることが出来なくなっているのです。
つまり 「鈍感」になっているのです。

そういう人間が 認識力を高めるにはどうしたら良いのでしょうか?
①自分は認識していないことを認識する
②ものごとを認識しようという意思を持ち 対象に意識を集中する
③「公平な観察者」として 自分の「思い込み」「観念」「好き嫌い」などを介さずに
ものごとをありのままに受け止める。
④言葉を使わずに ものごとをありのままに見る(感じる)。

そのためにはまず 身体の状態から整えて準備する必要があります。
身体全体から不要な力みを抜きます。
丹田に意識を集中して 深い腹式呼吸をします。
そうすると 脳波がα波(アルファは)になります。

そして次に 意識を対象に重ね合わせます。
「自分が考えている」という意識から離れて 自分の意識を対象に乗せます。

しかし 多くの人は「自分が考えている」ということを自覚していません。
ですから「自分の捉え方」から離れられません。

例えばこういうことです。
あなたが 乗りたい列車に間に合うようにと急いで駅に向かっています。
改札口を通って プラットフォームまで急いで行きましたが しかし
乗りたかった電車は目の前で扉を閉め 動き出してしまいました。
その時にあなたは「しまった」「なんてこった」「ついてないな」などなど
心の中で思っているはずです。
しかし この状況を「自分」を離れて観察すると
あなたは駅のプラットフォームに立っています。その前を電車が動いています。
それだけのことです。
これが「公平な観察者」の「中立の見方」です。 

「公平な観察者」として「中立の見方」を心がけ
「自分が対象を見ている」のでは無く「対象に自分の心を重ね合わせる」
「言葉を使わずに観察する」ということを心がけていれば
段々と認識力が高まっていくはずです。
そして それと共に「本質を見抜く」能力もまた高まっていくのです。

宇宙意識と同じになるまでの道のりは とても長いのです。
私たちは 一千億年の成長の過程を 日々一歩一歩歩んでいるのです。
しかし 本当に成長できているのでしょうか?
それを自覚できることもまた 認識力の高まりなのです。


(2025/4/1)


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