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自然の中の農業

これからの農業のあり方

《新しい地球へようこそ》 → 《自然の中の農業》


今 世界のほとんどの農場での農業は
「化学肥料」と「農薬」とを使った
大規模農業が基本となっています。
つまり 化学肥料と農薬とを使えば
効率良く 農作物を育て収穫できる ということなのです。

しかし その様な農業というのは
実は 「農作物=植物は 生命である」という
ごく基本的なことを すっかり忘れてしまっているものなのです。

植物は 生命であり
その植物を食べるということは
その植物の生命力を食べるということなのです。

しかしながら 現代の栄養学を基本とした食文化では
その栄養学が近代科学を基にしたものですから
「目に見えるもの」「機械で計測できるもの」「再現性があるもの」だけが大事であって
そうでないものには存在価値を認めない という考え方が前提となっています。
ということは「生命力」という
目には見えないもの 機械では計測できないものに対する認識というものが
全く欠落しているのです。

これは 農業においても同様であり
収穫量が多いかどうかだけが大事であって
その植物の中身 つまり「生命」としてのあり方は
全く意識されていないのです。

そして それは収穫物である植物だけではなく
その植物を育てる土地 農地に関しても同様です。
土もまた 宇宙の中の 自然の中の存在の一つであり
生きた存在であるという認識は
現代の大規模農業では全くされていません。

現代の農業とは
工場で工業製品を作る感覚で「作られているもの」なのです。
「育てられている生命」ではないのです。
そして 農薬と肥料とを大量に使って「作られたもの」としての農作物を
多くの人々が 何の疑問も無く消費しているのです。
一年中 同じようなものが 同じように入手できることを当たり前だと思って。

植物は 自然と共に生育します。
その生育には 季節というものが関わっているのです。
しかし 現代人の多くは この当たり前のことをすっかり忘れてしまっています。
一年中同じように トマトを食べられて当たり前。
いつでも 同じような大きさ 同じような色のリンゴが食べられて当たり前。
そう思い込んでいるのです。
しかし 本当にそれは当たり前のことなのでしょうか?
全く当たり前ではありません。
逆に 全く不自然なことなのです。
しかし 冷暖房によって 一年中同じような気温の中で生活するのが当たり前と思ってしまっている
(特にこれは日本人やアメリカ人に多いようですけれども)人々にとっては
自然というものは「敵」なのです。
だからこそ 農作物にも 季節というものがあってはいけないのです。
季節などという自然のものに左右されてはいけないのです。

そう思い込んでいる人々は
工業化された農業によって生産された農作物や
工場で作られた食品を食べ
自らのこともまた 機械化しているのです。
現代人の多くは ガソリンを入れて走る自動車のように
工業製品を食べて動く機械となっていることに気付いていないのです。
そして 食べ物から生命力を取り入れずに
単に物質として体内に取り入れているだけですから
身体の生命力が枯れてきます。
そして 生命力が枯れる(ことを穢れ=ケガレと言いますけれども)その結果として
体力が落ちる 免疫力が低下して病気になる 不要なものを体内に溜めて体調が悪くなる
つまり 身体を壊しているのです。
身体が壊れた人は あたかも壊れた自動車を 修理工場に持っていくかのように
壊れた身体を医者に持っていきます。
そして 処方された大量の薬を飲むことになります。
それらの薬は あくまでも症状を消すものであって
身体を良くするものではないことにも気付かずに。


今 私たちが気付くべきことは
人間の身体も 農地で育てられる農作物も
自然の中の存在であり 自然とは切っても切れない関係にあるということであり
では 自然の中での生命のあり方とはどういうものなのか
自然の中で生育するということは どういうことなのか
そして 健康とは(人間にとっても 動物にとっても 植物にとっても)
どういうことなのか
なのです。

そういう気付きによって
農業の本来のあり方 植物を育てることの本来のあり方を探求し
実現させた人が日本に幾人か現れました。
この人たちのやり方 そして考え方から
私たちは これからの時代の農業のあり方を学んでいけるのではないでしょうか。

☆ 岡田茂吉さん
☆ 福岡正信さん
☆ 木村秋則さん


これらの方々はいずれも
植物を育てる=生命を育てる ということは
宇宙や自然と切り離せないことに気付き
そして その中で
いかにその植物の持っている本来の生命力を発揮させることができるか
ということを 真摯なかつ愛情深い目で観察し
そして それを実践してきました。

結果的に この三人は同じような
「自然農法」というものを編み出されました。

土地を耕さない
肥料をやらない
農薬を散布しない

今 文明の過渡期にある私たちは
ものごとの表面の 目にみえることだけではなく
その内にあるものをも感じ取れるようになっていきます。
そうしたときに
植物を育てるに当たっても
見た目の綺麗さや その時の収穫量ではなく
(結局は それは 目先の儲けということを第一の目標にしているものなのですけれども)
本当の意味での 豊かさの表れとしての「美味しさ」とはどういうものなのか
そして 生命が食事をするということはどういうことなのか
生命を育てるとはどういうことなのか
その本質に気付き
それを探求していく農業へと 変換させていくことになるのではないでしょうか。


そういう流れの中で
消費者である(農業に直接は関わっていない)私たちにできることは
何なのでしょうか?

☆農薬や化学肥料について その作用を認識すること。
☆「食べる」ということに関して その本質を認識すること。
☆この地上の生命を 宇宙との繋がり/関係を認識すること。
☆そして 何を入手するかを選択すること。
☆自然農法/無農薬栽培/有機栽培/EM農法/ハイポニカ
などによる農作物を選ぶこと。
☆家庭菜園を始めること。


身近なところから
「地球にとって益になること・害になること」を感じ考えていくことが
この地上に生きている 全ての生命を生かすことにも繋がっていくのではないでしょうか。


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より詳しく知りたい方は こちらへどうぞ → 

「わら一本の革命」(福岡正信)

「奇跡のリンゴ」(木村秋則)


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